年寄りのたわごと あんたに言われたくない(26)
                        コロナ収束後の社会

                                                   ななえせいじ
 
 
コロナの一日も早い収束を望んでいます。にもかかわらずポストコロナの世界は未知の恐怖社会になるかも知れない不安があります。そう考えますとコロナと共生できる社会のほうがまだ増しと思います。
 だってそうでしょう。世の中、経済も人も悪くなるばかりじゃありませんか。コロナは人々の生活まで脅かしています。収束を望むのはやまやまですがウイルスの立場からは共生を望んでいるやも知れません。抗体ができていく人が増えていけばコロナは自然消滅していくのではないか、とまあ、この年寄りは楽観しています。(老い先短いからって勝手なこと言うな)。
 これまでの常識が通用しない社会がアフターコロナ。事実異常なことが連続して起っています。世界的なコロナまん延はすでに6波を数えますが、この頃ではこの現象に慣れてきてしまっているようにも見えます。コロナとの共生が普通の状態だと考える空気さえあります。これに突然降ってわいたロシアのウクライナ進攻。すでに死者が何十人も出ているらしい。この状態普通じゃない。平和が脅かされるのはコロナの比ではないでしょう。
 この先デジタル社会がやってきます。その最たるものはAI(人工頭脳)とかVR(バーチャルリアリティ)とかが混合した社会。ロボットも働き手としておおっぴらに登場するでしょう。例えばEコマースの設営でお店に行かなくても用が足りるシステムが普及する。デパートの不振もうなずけます。
 これから先、世の中のデジタル化が急速に進む。わざわざ出社しなくても仕事は回っていくしオフィスのスペースも有効に使えるようになる。人手が余り真の労働の流動化が始まる。大企業と中小企業の選別の意味が無くなり、かなりの人が個人事業主として起業するであろう。商談は対等であり独自のスキルで提案する事業主集団社会がやってきます。
 DX(デジタルトランスフォーメーション)が企業経営の柱になりつつあります。学生とて通学しなくても済むかも。この先、社会の変化は想像の枠を超えていくでしょう。
 夫婦同一姓問題が議論の俎上に上がっておりますが、家族とか婚姻という概念に変化の兆しがあります。
 ビジネスマンの世界も大きく変わっていくでしょう。ITやロボットと共存していくためにもこれからのビジネスマンに求められるのは豊富な知識と判断力であります。「学歴よりもスキル」というフレーズ、どこかで読みましたよね。
 フェイスブックが「メタ」に社名変更したことはご存じでしょう。同時にメタバースという言葉が出現しました。個人が自由に行動できる仮想空間のことだそうです。この市場が10年以内に100兆円の規模になろうかともいわれております。この仮想空間が土地のように売買されているというのです。仮想の渋谷や名駅前を作り出し土地(空間)分譲したとしたら確かに面白い。
 オリンピックのスケート選手が「私は何者?」とつぶやきました。誰もが自分が何者なのかはっきりしないはてな?社会がコロナ後の社会だとしたら・・・。
 「たわごと」でなくして「つぶやき」です。
    
                         
                2022年2月24日
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