老人の主張13
                 ワールドカップサッカー 神ッていた日本

                            
        ななえせいじ
 
                                         
 老人の主張は暫く休もうと思っておりましたが、サッカーワールドカップで日本が決勝トーナメント進出を決めた勝利に感激し少し書くことにいたしました。しばらくお付き合いくださいませ。
 サッカーには前から関心がありました。私が高校生の頃(67年前)、体育の時間はほとんどサッカーでした。私にはつらい時間でありました。そのころの母校は高校サッカー全国大会出場常連の名門高でありました。
 さてカタール大会では日本の存在が世界に注目されました。ドイツとスペインに勝ったからではありません。試合後のロッカールームが余りに奇麗に整頓されていたという日本選手のマナーの良さに世界は感銘したのです。サッカーは競技以外のマナーにも得点力があると世界中の人は思ったのでしょう。そのマナーこそがスペイン戦2点目の判定で日本の心象を良くしたものと思います。日本選手のそういった心掛に価値がある。日本の武士道に通じるものであります。伝統文化とはこういうものであるはずです。日本人のおもてなしとか思いやりがまさにそれであります。

 五黄の寅の年もあと少しになりました。ここ数年はコロナに揺れコロナで終わっております。特に今年は円安と物価高、世界の政情不安、地球温暖化等々が加わり国民の不安は消えません。
 来年こそ国民の生活が少しでも向上するよう納得できる賃上げを期待しております。
 日本の経営者に老人は主張いたします。企業の業績のことは少し後回しにして様々なことに先んじて実行していただきたい。
 その一は賃上げについて。今こそ従業員の固定給を気前よく上げていただきたい。え?それは出来ない?業績維持が先だとおっしゃいますか。末は博士か大臣か、と昔の若者は夢見ました。それが今では「せめてなりたや正社員」だそうですからね。全員正社員の安心感こそが賃上げを上回る活躍の源だと思いますよ。え?分かっちゃいるけど上げられない。
 その二は各種手当の拡充です。特に子供手当。子は国の宝であります。ただし親が子供手当を生活費に充てることがないようにしたい。従業員の定着率を高めることで企業は安定成長いたします。下手な学び直しとか再教育とかでスキルアップを目論んでも不安定な雇用の下では何もアップしません。人財流出防止にもなります。人件費の抑制は経営危機に繋がります。従業員の働きのせいではありません。経営者の責任ですよ。ここで一言。日本の経営者の多くはサラリーマンのなれの果てであります。人の上に人を置く管理職の登用の在り方では社内に軋轢が生まれます。
 その三は誰もが納得のいく人事。良い見本があります。岸田政権とは言いませんが、政治の世界だけでなくそこかしこに見られます。今こそ日本サッカーを見習おう。
 以上、良いお年をお迎えください。

                 
 2022年12月5日
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