老人の主張8
                            
        ななえせいじ
 
                      
 国論を二分した安倍元総理の国葬が無事に終わりました。私は日和見を貫きどちらともいわずただ無事平穏で終わってほしいと願いました。以前に国葬が酷葬にならなければいいがと心配したことはありました。コロナ禍は今に続いておりますので平穏な日常を取り戻すためにも一度決めたからには辞めるわけにいかない国葬であったのでしょう。これにより安倍さんの時代と冠する時代が終わったのであります。
 さて安倍さんの地元下関では選挙区割りの影響もあってかポスト安倍の擁立は難航し事務所閉鎖の危機にあるとかと伝えられている。安倍夫人も秘書も後継辞退の方向にあるらしい。岸田総理も支持率が危険水域に達し国葬を境に世論の思惑がどう動くか関心は別の方に向いております。もう検討しますは通用しません。
 とにかく今は国民の生活と安全を護る時であります。1985年のプラザ合意のことを忘れないでほしい。その後のバブル経済、そしてバブル崩壊。ご存じの通り日本経済は苦境に立たされ「失われた30年」の時代に入ります。
 時代が変われば施策も変わる。今は円安是正の時であります。異次元の金融緩和は継続するというのだから円買いドル売り介入はいかほどの効果があるものか見守っておりますが、失われたものは戻ってきませんよ。(失礼、老人は黙っていろ、でしたね)
 コロナ禍の消費不振と雇用悪化、長引くウクライナ問題。加えて円安に起因するインフレなどなど国民は生活不安要因に苛まれております。この先賃金は上がらないのに物価だけが上がっていく、消費は縮こまり景気が良くなりそうもありません。金持ち優遇のNISAをテコ入れしたって国民の生活に直結しませんよ。
 国葬の後のコロナ後の政治はどう動くのか注目であります。安倍さんという一時代が終わって、新しい政治形態(新しい資本主義じゃありませんよ)は「画策と忖度」に気を配る政治は終わり、古いタイプの政治家はもういらない。


 さて全く余計な話でありますが、敬老の日にちなみ国や県、市といった自治体が長寿を祝って敬老金やら記念品やらを授けたという話。全国で100歳以上の人が9万人いるそうであります。この話を聞いてどこか釈然としない感覚に包まれました。有難くもあり有難くもなし。岸田総理からの贈呈品は銀杯。日頃茶道具に親しむ私は無用の長物におもいました。慣例化したこの種の行事はそろそろ方法を検討する時ではなかろうか。発注を請けた業者の為になっても半ば呆けた老人に何の意味があるのだろうか(そうでない人ももちろんおられます)。パフォーマンスならばそろそろやめた方がいいと思いますよ。(お前が言うことじゃない。確かにそうでした)

                 
 2022年9月28日
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