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歳在戊子  文月抄      服部清人
 

長良川鵜飼にて七句

けふもまた薄墨の天安居明く

篝火の燃え尽きるまで果てるまで

鵜を操るる鵜匠を操るる神います

これで足る鮎は塩焼きしてください

一杯足るさふ思いつつ鮎つつく

信長に覚悟はあるや問われ夏

闇深く鵜飼絵巻は終演す


加山又造の「猫」に
又造の猫の眼蒼し梅雨うらむ

空調の音間断なく夏館

絵の中の主人公もまた薄着して

群青の画中翡翠虚を凝視

十日経ち暑中見舞いの戻りこし

欠席と返事送りて麦畑

うつろひてゆくことの法酔芙蓉

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