ななえせいじのエッセー             
    
                          
       ななえせいじ
       おしまいにしますと言いながら書いてしまいました 
  
 
 自民党の裏金問題に思う。曲学阿世か極額悪政か?時代も変わるものだ。
 自民党の裏金関係者の処分が明らかになりました。諸説紛々、党内に渦巻く不平不満、自民党の行く末はいかなる方向に向かうものか国民は注視しております。いうなれば百人一首の46番状態。由良の門を渡る舟人舵をたえゆくえも知らぬ恋の道かな(曽根好忠)。舵を無くして波に漂っている状態の歌。
 そこで私はなぜか73年前(1951)のサンフランシスコ講和条約のことが思い出されました。その時私は11才。敗戦国日本が平和国家へと歩み出しました。この条約締結を巡って国を挙げて全面講和か単独講和かで揉めていました。全面講和を主張する南原繁と単独講和の吉田茂が激しく対立しました。この論争で単独講和を主張する吉田茂は時の東大総長南原繁を「曲学阿世の徒」と批判します。学を曲げてまで世の中にへつらうのかと非難しました。
 いずれにしても日本はサンフランシスコ講和条約によって平和国家へと歩み出します。その平和国家の骨格をなすのが憲法9条に言う不戦の条文であります。
 ところで講和条約は世界48か国中参加しなかった国が3か国ありました。ソ連と中国ともう一国。条約の内容は、台湾、カラフト、千島列島の領有権は放棄し、沖縄は引き続きアメリカの管理下に置かれるというもの。沖縄は佐藤栄作総理の時(1972)に返還されました。総理は言いました。確か「沖縄の返還なくして戦後は終わらない」と。
 戦後70数年経っても日本の現状は厳しくあります。中国とロシアといった大国との関係は微妙であります。泥沼化しているロシアとウクライナ戦争、中国と台湾の関係。いろいろ国際情勢を考えると日本の立場は微妙であります。防衛予算を大幅に増やして変事に備えるは必要かも知れませんが外交努力も必要であります。今は動かざること山の如し泰然自若こそが最善と思いますが如何?
 裏金問題に混乱している場合じゃありませんよ。吉田茂だったら何というでしょうね。巨額の裏金で政治を悪くしていいの、「巨額悪政の徒」と罵るでありましょうね、きっと。;(老人の戯言です。失礼の段お許しください)
                                  2024年4月7日
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