ななえせいじのエッセー             
    
                          
       ななえせいじ
        そろそろおしまいにいたします。
    ここまでのお付き合いありがとうございました
 

  
 
 
◎いよいよ新入社員も働きます
 来年の就活もはじまったそうです。学生も焦りますが企業も焦ります。その新しい動きと言うのが採用に対する変化です。パートも正社員も同じ待遇で採用しようというものです。もちろん勤務地とかによって勤務条件が違って当然。基本は同一労働・同一賃金。こんな当然なことが放置されてきた。「非正規」とか「限定社員」といった差別はもう許されません。働く人は企業の戦力であります。人手不足が深刻になっておりますから企業戦士として間に合うかどうかが条件になります。「人財」「パートナー」として抱えようとする企業の魂胆が透けて見えます。
 以下は私のかねてからの思いであります。高度経済成長時代、労働市場は極度の売り手市場でありました。いつの間にかここ30年の内に大企業を中心に買い手市場になりました。大手企業ほど強気が目立ちます。まず大学ブランドでセレクトします。三流大学生は受験の機会すらありません。採用試験、面接で第2、第3のセレクトがあります。縁故もなくノーブランドの学生は惨めな就活を強いられます。大手企業のブランドは絶大であります。運よく採用されたとしましょう。入ってからも大変、配置、配属の区分けがあります。社会と言うところは何度も厳しい屈辱に耐えていかねばなりません。一生冷や飯食いの覚悟も必要であります。サラリーマンの人生は理不尽なことだらけ。
 私は思います。新卒者が採用試験に臨んでまず自分なりの気概を持つべきです。気概を持って企業選びをしましょう。応募の基準は自分にあるという気概。興味がある企業ならば自分の方でセレクトしてみる。まずその企業のガバナンスがどうか。社会に役立っている企業なのかどうか。その企業の市場性はどうか、成長企業かどうか。企業の評判はどうか、従業員の定着率はどうか、職場ムードはどうか。採用試験に臨んでは対等なんだとの気概が必要であります。
 こんな時代でありますから採用試験はクジ引きに勝る公平はありません。一人前に育てるのが採用側の責任でありましょう。 
 ◎マイナス金利
 政府日銀は先ごろ長年の金利政策から転換することを決めました。賃上げが出そろったところでデフレからの脱却を見越してかやっと正常な金融政策に戻すというのです。問題は国民の感覚です。従来型の金利感覚に戻ることができるかどうか関心があります。私は個人的な意見としてマイナス金利は異常なこととは思っておりませんでした。例えば預金は銀行への貸し金と思えば預金金利は銀行の借入金利。反対に預金は銀行に預けたお金と思えば安全に預かってもらった代償を払わねばならない。預かり料はつまり荷物預かり料のようなもの。めったになかったがこれがマイナス金利。と考えたら大金持ちの預金者から応分の預かり料を徴収してもいいのではないか。この方が公平に思える。現実は少しの預金と少しの金利に一喜一憂している小国民が多数を占めております。現行の預金金利政策は金持ちをなお金持ちにするだけ。根っからの貧乏人は指をくわえているだけ。マイナス金利はそれなりに国民を意識づけました。すいません貧乏人の考えることでした。
                                  2024年3月31日
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