年寄りのたわごと
                    あんたにいわれたくない―(17) 
                         「共生社会」とは?
                                                   ななえせいじ
 
 総裁選がいよいよ始まります。一党寡占の国ですから党員の能力関係なく頭数さえ過半を占めれば日本のリーダーが決まるというもの。これまでの選挙、政権与党が連敗を続けております。至近では横浜市長選の結果が示す通り、国民の目線は読みにくいのが事実。はっきり言えることは公助なくして自助を求めるばかりでは勝てないということ。この年寄りは思います。自粛生活では「内助」の功さえ当てにならなかった。だから選挙の結果は、自助努力を求める政権与党の失敗と思いますよ。国が国民の命をコロナにさし出した結果なのだ。
 政治家の危機意識がお粗末だってことが分かったよね。支持率低迷が示す通り、水は低きから高きへは流れない。流れを変えるには強烈なポンプが必要ですよね。風力でなくして金力。給付金の失敗を見ての通り今回はそうはいかなかった。国民の命と安全は口先だけで護れなかったということ。しぶといコロナ。真面目さと一途な取り組みがなかったらコロナに対抗できない。感染者は拡大するばかり。征服するというような上から目線でなくして共存共生の優しさが必要じゃなかったか。毒を制するに毒をもって制するというような奇抜な発想も必要じゃなかったか。
 話変わって、この夏暑かったね。気候変動による未曽有の豪雨があちこちに被害をもたらしました。しかも毎年必ず。こうした被害に対して二言目に「危機管理」が問われております。能ある論者は管理でなくして危機「対応」を口にします。この時世、コロナといえども管理という言葉は相応しくありません。相手がコロナであっても格差是正の「共生」が必要なのです。清濁併せのむ「共生」意識が必要だということ。パラリンピックはまさしくその実験場じゃなかろうか。
 無茶な理屈でありますが、「コロナにはコロナ」と言ってもいいコロナワクチンの登場を国民は待っております。(あるわけないでしょう。思いもよらないワクチン開発はその国の国力に匹敵する重要事) 
 日本は先進国。優秀な学者がたくさんいらっしゃいます。国はハード産業にばかりに肩入れしてきました。それで皆が幸せでありました。ところが今、国民皆が困窮しております。コロナのような目に見えない微細産業を置き去りにしてきた報いかもしれませんね。コロナ後進国との烙印、悔しいよね。
 でも安心していいですよね。医薬業界はようやく新薬開発に乗り出しました。国難に行政も目が覚めました。今こそ国の総力で国難を乗り切る時であります。(あんたに言われたくない。そうでしたね)                                   
                         
               2021年8月28日
生々文庫目次に戻る
最初のページに戻る