老いぼれ探偵の街角ウオッチ_7 
     
        一発逆転狙いの政治判断 さくら咲く春は来るか

                                                    ななえせいじ
 
 新型ウイルス感染は広がりを見せております。安倍総理は小中高の全面休校を発表しました。これが現場を混乱に追い込んでいるようです。素人目にもいかにも唐突としか見えません。マスコミの報道にも父兄やら先生たちから戸惑いの声が沢山寄せられたとあります。ウイルス拡散を防止するつもりでしょうが、学童を家に閉じ込めてスマホに感染させてしまうとしたら総理の決断は裏目に出てしまうのではないでしょうか。総理は焦っているのでしょうね。
 危機を管理するとの構想は傲慢だ、とする論説を新聞で読んだばかり、危機は管理出来ないが対応はできるのだ、とすれば、いささか遅かったのではと思ってしまいます。今回の政治判断、無策に勝るのはもちろんですが、いまだにウイルスの完全退治の見通しはついていません。北里柴三郎のように体を張った予防学者の出現を国民は待ち望んでいるのです。政治家は政治判断を利権にしてはならない、と草場の柴三郎は思っていることでしょう。医の真の目的は国民の健康をまもることにある(医道論)とも。
 今回の政治判断は、政治生命にもかかわる重大な決意でもあったと思います。その心は? 支持率挽回にあったのではないかとか、桜を観る会の批判をかわす狙いがあったのではとか、いろいろ世評は穿った見方をするようであります。ウイルス感染のリスクを抑える点はもちろん理解できますが、総合的に見ますとデメリットも大きい。未消化の学校行事との兼ね合いもあるから、おそらく自治体の多くは学童を教室に収容した方がむしろ安全と思うでありましょう。元々共稼ぎが多い日本の家庭事情を考えますと、学童を野放図にしてしまっていいのだろうか考えてしまいます。易きに流れやすい学童のこと不良っぽくならないかと心配になります。そして塾だの、いじめだの親は新たな課題に直面し、終息後の軌道修正に未体験の苦労を強いられることになるでしょう。子供のいない安倍さんのエポックな部分かもしれない(失礼を申しあげました)。
 安倍さん自慢のアベノミクス効果も膝から崩れ落ちていくかもしれない。イベント中止、工場休業、観光客こない、すでに需要と供給のバランスは崩れております。経済活動は停滞し、株価は暴落している。ウイルス恐慌という人もいた。ワクチン開発に有効な手だてがまだないらしい。としたら、一体どうしたらいいの?
 見えない難敵を前にしての総理の決断。なんだか気の毒に見えてきました。ここへきて、総理の決断が「吉」と出てほしいのであります。好き嫌いを言っている場合じゃない。がんばれ総理!とにかく、さくら咲く春を迎えたいのです。
                       
                  2020年3月2日
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