老いぼれ探偵の街角ウオッチ_21
            ポストコロナ  我々の未来に希望があるか(1)

                                                    ななえせいじ
 
 新型コロナウイルス騒動は完全終息とまでいかないまでもかなり落ち着いてきたようであります。経済は人間生きていく上で大切な活動でありますから賑わいを歓迎しないわけにはいきません。人間は人々によって生かされているとこの時思い知らされます。
 人間にはいろいろなタイプがあるものだと分かりました。心配症と楽天症、勤勉性と堕落性、臆病と大胆、浪費と吝嗇、攻撃性と悲観性というように。例えば感染者をばい菌呼ばわりしたり、恨み辛みの対象にしたり、ただ悪態をつくためにだけ誹謗中傷するという人もいます。これ本当に日本人? 急速に質が低下している日本人。どうやら諸悪の根源はコロナにあるようです。
 ポストコロナをしっかりと見据えなければならないでしょう。人間の質的変化と企業の質的変化も併せて考えてみようじゃありませんか。
 そのキーワードは?
① 令和時代の財閥解体と新資本主義 
 どうやら日本の企業形態が劇的変化を遂げつつあるようです。それは? 資本市場でHDという株式保有のための管理会社の在り方が変わるであろうということ。傘下企業の株式を保有・支配することでグループを束ね、管理し、統一し、かつコントロールする。こうした企業統治の在り方はまさしく現代の財閥であります。最大のメリットは、M&Aにより子会社の離合、離散がはかりやすいこと。デメリットは、グループの一社が疲弊した時の連帯性、いわゆるクラスター現象が起きる可能性があるということ。例えば工場閉鎖とか、経営方針の大幅な変更とか、その他もろもろの経営上の大問題が起こったとき、不採算部門を切り離すとか、人員を削減するとか、保有株式を売却するとか。 
ポストコロナは消費回復いかんによって大きくわかれる。
 日本の大企業は、資本の横のつながりと国内外問わず下請け企業の集合体を組織することで必然的にグローバル化をはかってきました。そして財界を組織し政治と結びつくことで影響力を駆使してきました。ところがコロナ不況で様相が一変いたしました。企業倒産、失業が増大しております。コロナのせいとはいえわずか数か月の雇用が維持できない大企業とはいったい何だったのか。従業員処遇は一体どうなっているのか。真面目に親企業に従ってきた末端の下請け企業の処遇はどうなっているのか。
 それでも能ある小回りのきく中小企業は、大企業を離れ独自の路線を模索し始めております。日本経済は、新しい組織構造と消費動向変化で大きく変わっていくでしょう、きっと。
② 一極集中から地方分散へ UターンからIターン、そして田舎暮らしへ。 
 オンライン社会が紛れもなくやってきます(このシリーズの5参照)。情報伝達機能が格段に進歩し、一瀉千里を奔るというがごとく、悪いもよいも瞬時に拡散される世の中でありますから、普段から真摯に取り組んでいきませんとオンライン社会は生き抜いていけません。特に情報化社会は悪い噂ほど早くひろまるという仕組みになっております。
 元宇宙飛行士の秋山さんは、三重県大台町に移り住んだという記事が中日新聞にありました。 ポツンと一軒家、というテレビ番組でも秋山さんに似た生活を営んでおられる人が沢山おられます。自然豊かな生活をしてみたいと誰もが一度は思うでしょう。だからって直ちに実行できるものではありません。戦後からずっと国民は、日本経済のパーツに組み込まれていましたからね。この当たり前を抜け出すには勇気が要りますよね。
 しかしコロナの影響は厳しくこの状態に疑問符をつけました。皆が一様に困難を強いられたことで、果たして文化的な最低限度の生活が出来ているのかどうかと。このままでは耐えられないと。企業の在り方はこれでいいのかとも。そして自分本来の生活を取り戻すために、ノルマはいや、転勤はいや、上司のいいなりはいや、サービス残業はいや、いつ解雇されるかとびくびくするのもいや、とはっきりノーといえる人間になろうとしております。こんな企業社会をおさらばしたい、そして真の均等な労働環境になってほしいと。
 資本主義社会は変容していくのでしょうかね。
 ここにきて首都圏から地方へ移住する人が増えているそうであります。大企業から与えられた豊かさよりも、秋山さんのようにそぎ落とした余裕の生活にこそ大切なものがあると。自分の時間で生き、自然の中に豊かさを求めて田舎へ移住する。ヒントは人気番組「ポツンと一軒家」にあるようです。
 つづく
                        
                 2020年5月25日
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