老いぼれ探偵の街角ウオッチ_16
                  大心義統の「直指人心見性成仏」

                                                    ななえせいじ
 
 新型コロナウイルスとの戦いがこの連休で収束してほしいと祈っております。きわめて大切な連休になると思います。ここが正念場であります。これまでの外出を控えよ、は禁止じゃないからと無視する人がいました。志村さん、岡江さん、日ごとに衝撃的なコロナ感染死が伝えられたことでようやく国民も恐怖に怯えたようであります。不要不急の意味が分かったようであります。その成果が出るのが5月6日以降となればこの連休こそが国民の覚悟が試されているのであります。
 さて冒頭の大心義統(1657生)という人であります。大徳寺第273世で徳禅寺(京都)を開いた人であります。
 現在、私の家では大心義統さんの達磨画賛(だるま横一幅)を懸けております。仏壇をお参りした後、毎日声がけをしております。
 達磨とは菩提達磨さんのこと。中国嵩山(すうざん)の少林寺において9年もの面壁座禅を続けた禅宗開祖の人であります。後に2祖となる慧可(えか)は、達磨さんへの参禅を強く臨み、その決意表明に左臂を切断して差し出したとされます。この故事にもとづき雪舟が描いたとされる「慧可断臂図」(えかだんぴず、臂はひじのこと)は国宝として愛知県常滑市の斎年寺に伝わりました。現在は京都国立博物館に寄贈されており、同寺にあるのは詳細な絹地の複製画とされます。故事にまつわる達磨と慧可の師弟問答こそが、今最も人々が求めてやまない「平安」なのであります。
達磨さんのように厳しく自分を律することはできませんが、政府の要請に忠実に従いここ2か月ばかり引きこもって暮らしております。近くに住む2人の孫達もこの4月から大学、高校にと同時に進学しましたが、休校のため静かに過ごしております。志あらばそれなりの生活をするようにと諭しておりますが、この爺やをどう理解しているか量かりようもなく、ここは彼らの親に任せるよりほかありませんよね。
 大心義統さん画賛の文字は次であります。
  直指人心 ちょくしじんしん
  見性成仏 けんじょうじょうぶつ
  一犬吠虚 いっけんはいきょ
  千犬啀實 (せんけんげじつ)
 意味は良く呑み込めませんが、人間が生まれながらに持っている仏性を体得せよ、一つのフェイクが拡散することで真実がわからなくなる。このように解釈しております。
 デマあり、ニセ電話あり、真実を目くらまして間違った世論をつくる、コロナに便乗して不安を煽り、うまくやろうとまやかしの義侠心をもって真面目な小市民を陥れようとする、矢でも鉄砲でもないのに見えないコロナが平安を脅かす、政治家の口をついて出る言葉は無機質、これでも平和なんだろうけど平安ではない。
 山中伸弥さんがいっておられました。これからはウイルスをやっつけるのではなくある程度共存していかなければならないでしょうと。たしかに。抗体をつくるのもその一つでしょう。ワクチンの開発は勿論急がれますが、免疫をつくり共存した方がやっつけるよりも早いかもしれないですよね。ここは人間の知恵がまさる研究成果をまつのみであります。
                        
                2020年4月28日
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